「Webライター」と「Web編集者」の違いを解説

Webライティングの仕事をしてみたいと思いインターネットで調べてみると「Webライター」と「Web編集者」という職種が出てきて戸惑ったことはありませんか?この2つは何が違うのでしょうか?またWebライティングで稼ぐために目指すべき職種はどちらなのでしょうか。今回は、WebライターとWeb編集者の仕事内容やその役割、得られる経験の違いについて解説をしていきます。

1.Webライターとはどんな仕事か?

Webライターとは「Web上に掲載される記事を書く仕事」です。雑誌や書籍などの紙媒体で記事を執筆する人のことをライターと呼びますが、そのWeb版だと思ってもらえれば大丈夫です。

2.Web編集者とはどんな仕事か?

Web編集者とは「Web上に掲載される記事を編集する仕事」です。紙媒体におけるライターと編集者の関係と同じく、ライターが執筆した記事に編集者が編集を加えます。

3.執筆(ライターの仕事)と編集(編集者の仕事)は何が違うのか

WebライターとWeb編集者の違いが分かりましたが、具体的に「執筆」と「編集」とはどんな作業なのでしょうか。

執筆とは

執筆とはゼロから文章を書くことです。最低文字数が設定されている場合、最低文字数に到達するまで文字を記述する必要があります。

基本的には、執筆に必要な情報を調べるのもライターの仕事ではありますが、事前に編集者から構成案に付随して、執筆に必要な情報が与えられる場合もあります。

インタビューやレポートなどの取材が伴う記事作成の場合は、ライターが取材を行います。

誤字脱字のチェックは勿論のこと最低限の推敲を行ったうえで、原稿を編集者にパスします。

レギュレーションや表記ルールが設定されている場合は、そのルールを守った形で文章を仕上げる必要があります。ただ、レギュレーションや表記ルールが知らされていない場合、ライターはそのルールに従った文章を作成する必要はなく、編集者の作業時にルールに合わせた編集が行われます。

編集とは

編集とはライターが執筆した文章を直すことです。主に、校正、推敲、校閲、レギュレーションチェック、ファクトチェックなどが挙げられます。

編集者は記事の品質を可能な限り高めることが求められます。誤字脱字のチェックを終えた後の、60点越えの及第点を超えた記事の点数を70点や80点に高める工程になります。

校正や推敲、レギュレーションチェックについては編集者の責任として実施しますが、ファクトチェックについては編集者の責任で実施するかどうかはケースバイケースとなります。記事の内容が事実に基づいたものかどうかは、ライター側が責任を持つこともあります。いづれにしても、編集者は記事の品質を最大限高めるよう努めなければならないので、チェックする際は目を光らせ、記事の内容に事実と異なる可能性を感じた場合は、ライターに確認する必要があります。

4.なぜライターと編集者は別人なのか?

「執筆」と「編集」の違いを理解することができましたが、ここで「どうして1つの記事に別々のライターと編集者が必要なのか?」という疑問が浮かびませんか。どうして自分で執筆した文章を自分で編集するのはダメなのでしょうか。

正確にはライターと編集者が同一人物でも問題はありません。しかし一般的にライターは自分の文章を客観的にみて、編集を加えることがとても難しいのです。

ライターは自分が書いた文章に誰よりも詳しい人間であるのは間違いありません。しかし、自分が読みやすいと思って書いた文章が読者にとって読みやすいとは限りません。ライターは自分で書いた文章を読み返す際に、勝手に自分の脳内で文字を補強してしまったり、自分にしか分からない知識で文章を読んでしまうのです。

よって、読者の気持ちで文章を読んでもらえる第三者が必要となります。その第三者が編集者なのです。編集者はライターが書いた文章の内容を大きく変えることなく、できるだけ多くの読者に伝わるように文章を修正していくのが仕事です。

5.ライターと編集者を兼任する方法

1つの文章のライターと編集者を兼任することは可能ではあります。

そのためにはライターとしての自分と編集者としての自分の2重人格になる必要があります。

具体的には「記事を一晩寝かせる」という方法があります。記事を書いた直後に校正や推敲を行うのではなく、記事を書き終わったら、数時間を置いて記事の内容を頭から消し去り、まっさらな状態で記事の編集を行うという方法です。そうすることで、余計な先入観や前提知識を頭から取り除くことができるので、ほぼ第三者に近い視点で記事を編集することができます。

実際、記事を書き終わった直後は「よし!良く書けている!」と思っていても、後日改めに自分の文章を読んでみると、とても読みづらい文章になっていることはあります。編集作業云々とは関係なく、自分の文章をできるだけ客観的に読む機会を作ることは重要なのです。

6.ライターと編集者、どちらを目指すべきか

Webライティングの仕事をしていく場合、ライターと編集者のどちらを目指すべきなのでしょうか。ここではライターと編集者の特徴について整理をしていきます。

ライターの特徴

・文章を自分で書くので時間が掛かり、多くの記事に携わることができない
・1つの記事に自分の考えを盛り込むことができる
・ゼロから文章を書く能力が身につく
・文章を大衆向けに編集する能力が身につかない
・クライアントとの折衝が発生しないので、職人気質になる
・掲載先メディアの全体像を把握する必要が無いので、コンテンツの制作に集中できる
・誰でもチャレンジすることができる

編集者の特徴

・文章を自分で書くわけではないので、多くの記事に携わることできる
・ライターの文章を素材として生かすことになるので、自分の考えを盛り込むことはできない
・ゼロから文章を書く能力が身につかない
・文章を大衆向けに編集する能力が身につく
・クライアントとの折衝が発生するので、営業&コンサルタント気質になる
・掲載先メディアの全体像を把握することができるので、メディアをゼロから立ち上げるノウハウが蓄積される
・基本的にはライターの業務経験が必要

おわりに

今回は「Webライター」と「Web編集者」という職種の違いについて解説してみました。自分の理想とする働き方はどちらでしょうか。未経験の人が、最初から編集者になることは難しいので、下積み時代としてライターの実務経験を積むのが良いでしょう。

関連記事

Webライターの仕事内容について解説

Leave a Comment

Your email address will not be published. Required fields are marked *