インタビュー記事の企画書の作り方

インタビュー記事は企画で全てが決まります。

「記事を読んでもらえるかどうか」「取材がやりやすいかどうか」

企画のクオリティで上記の結果が大きく変わります。

正しい手順で企画を作れるよう、この記事で学びましょう。

STEP1:顧客にヒアリングする

顧客に「どういった意図・背景でインタビュー記事を作るのか」をヒアリングしましょう。


・集客目的(導入事例など)
・PV目的(認知度アップ、広告収入など)
・自社のブランディング(社員インタビューなど)
・その他(タイアップなど)

同じインタビュー記事でも目的は様々です。

意図・背景・経緯は勿論のこと、この段階で顧客の課題感もヒアリングしておくようにしましょう。

顧客の課題感を正しく認識しておけば、適切な提案に繋げられます。

STEP2:ヒアリング内容から要件を整理する

ヒアリング内容を精査して、要件を定義しましょう。


・想定読者は誰なのか
・流入経路は何か
・何を伝えたいのか
・読んだあと、どのようなアクションをしてほしいのか

ここで「某焼肉チェーン店の社長インタビュー」を例に挙げて、架空の要件を定義していきます。


<例> (改善前)
 
 想定読者:一般消費者
 流入経路:Google検索、SNS
 伝えたいこと:自社の取り組み
 アクション:来店、求人への応募

この要件定義では不十分です。

さらに具体的なヒアリングを行い、各項目の解像度を上げましょう。


<例> (改善後)

想定読者:
 一般消費者(関東圏在住の20代独身男性)

流入経路:
 Google検索(とはいえ上位表示は狙わないのでSEO施策は不要)、SNS(主にTwiterであり、広告は打たないので、リポストによる自然拡散を狙う)

伝えたいこと:
 自社の取り組み(1人様向けの新メニュー開発、自動化による働き方改善)

アクション:
 来店(オフィス街なので休日が閑散としている、休日の集客が最優先)、求人への応募(ヒアリングの結果、今回の記事ではそこまで重要視していないことが判明。別記事として制作することが決まる)

最低限として、ここまで具体的に定義するようにしましょう。

ヒアリングのコツとしては、優先度を聞いて、徹底的に範囲を絞り込むことです。

顧客は「注力したいポイントをわかっていない」ことがあるため「今回の企画で狙うのはこの範囲である」と示してあげると良いでしょう。

これは最終的な品質や成果に対する、期待値調整も兼ねているので、重要な上流工程です。

STEP3:要件に合致した企画を作る

定義した要件に合わせて、企画を作成します。

・ヒアリングの方向性(想定質問)
・写真の方向性(必要な写真の選定)

上記の2つを決めます。

「某焼肉チェーン店の社長インタビュー」の例だと下記のようになります。

ヒアリングの方向性

概要
30年間ほぼ毎日、焼肉を食べてきた社長に「コスパ抜群な○○のオススメの食べ方」について聞く。そのうえで「どうして焼肉が好きになったか」をきっかけを探りながら社長の人物像に迫る。
タイトル案:
超裏ワザ!焼肉○○の社長に聞いた「コスパ抜群○○のオススメな食べ方」

質問案:
社長だけが知っている裏ワザ&オススメな食べ方を教えてください
イチ押しメニューはどれ?
新開発の1人様メニューとは?
社長はどうして焼肉が好きなのか
会社をどうしていきたいか(どんな人材が欲しいか)

ヒアリングの方向性を決めた段階で、記事の構成を作ります。

記事の構成が決まれば、自ずと質問案が浮かんでくるでしょう。

写真の方向性

概要
社長インタビューであるが、社長のメディア露出は過去になく、インフルエンサーとしての影響力は高くないため、社長を前面に押し出した写真構成にはしない。
アイキャッチ:美味しそうな焼肉の写真
記事内写真(メニューに関する説明箇所):メニューの宣材写真
記事内写真(社長&会社の説明箇所):社長の撮影写真

写真の方向性が決まれば「どこで取材を行うべきか」「オンラインorオフラインどちらで行うべきか」を定められます。

インタビュー記事だからといって、インタビュイーの写真をアイキャッチに使うべきとは限りません。

企画のコンセプトに合わせて、写真を選定しましょう。

あらかじめ必要な写真のイメージをしておくことで、取材を効率的に進められます。