文章が書けないときの対処法10選

「今日中に記事を仕上げたいけど、どうしても文章が思いつかない!」そんなことはありませんか。趣味として記事を書くのであれば、文章を思いつけなくても思いつくまで待てば良いですし、途中で書くのを止めて良いでしょう。しかし、仕事としてライティングをしている場合、そういうわけにはいきません。

依頼された記事に最低文字数が指定されているのであれば、その文字数に到達するまで文章を書かなければなりません。とはいえ自分の得意分野ではない題材や最低文字数がとても多い記事を受注してしまった場合、簡単に文章を書けるわけではありません。

今回はそんなときに役に立つ、どうしても文章が書けないときの対処法を10個紹介します。これらの方法のうち何個かは、私が編集者の仕事を通して「ライターさんが最低文字数を満たさない」文章を寄稿してきた際、対処療法として記事の文字数を増やした経験から編み出された方法もあります。幼稚な方法かもしれませんが、その分実用的な方法になっているので、是非参考にしてみてください。

1:より詳しく書く

情報を追加して書くことで、文章のボリュームを増やすことができます。情報が増えることは読者にとっても嬉しいことではありますが、文章の流れに合わない情報を大量に追記してしまうと、読みづらい文章になってしまうので注意しましょう。

例:「007」を観に行くために、過去作を観ました。

⇒「007」の最新作「ノータイムトゥーダイ」(ダニエル・クレイグ版のジェームズボンド最終章)を観に行くために、「カジノロワイアル(2007年)」「スカイフォール(2015年)」などの過去作を観ました。

2:主語と目的語を補強する

初心者のライターにありがちなのが、文章から主語と目的語は抜け落ちていることです。書いている本人は気づきにくいかもしれませんが、主語と目的語が省略されている文章は、読者にとっては読みづらい文章なのです。主語と目的語の補強は、文字数が増えるだけでなく、読者によって文章の解釈がブレるのを防ぐ効果もあります。

例:雨が降ったので走りだしました。

⇒目の前の先生は、雨が降ったので学校に向かって走りだしました。

3:自分の経験を書く

エッセイに近いコラムでは、自分の経験を書くことは有効な方法です。文字数が増えるだけなく、文章で伝えたいことを読者がイメージしやすくなり、文章中のメッセージの説得力が増します。

例:若いころはたくさんの失敗をするでしょう。

⇒若いころはたくさんの失敗をするでしょう。例えば私は新卒で入社した会社で、業務中に目上の方が話しかけてきたとき、席に座ったまま話を聞いてしまい、あとで上司に呼び出されて「先輩が立っているのにどうして立ち上がらなかったか?」と怒られました。

4:取材をする

専門家や現場のひとに取材をするのも対処法の1つです。インタビュー記事では取材をするのが工程に組み込まれていますが、コラム記事であったとしても取材を行うのは有効です。

例:このピザは8等分にして食べて下さい。

⇒このピザは8等分にして食べるのが通常の食べ方ですが、当店のスタッフたちの中でオススメしている食べ方は4等分にしたピザをロール状に巻いて食べることです。

5:他人に説明して録音する

頭の中では書くことがまとまっているはずなのに、執筆する際に手が止まってしまうこともあります。その場合、友人などに口頭で説明すると良いでしょう。書くのが苦手でも、説明するのは上手な方はいます。他人に説明している間に考えがまとまってくることもあるので、とても有効な方法です。

例:フリーランスってそんなに世間に認められてきた印象ないけどなあ。なんだろ。なんか貧乏な会社が増えただけな気がする。正社員を雇える企業が減ったから、すぐに解雇できるフリーランスに注目が集まってるんだと思う。あとは若い起業家っぽいひとがメディアでたくさん取り上げられるようになったから、なんか起業家ってすごいとかお洒落ってイメージがついてて、そこらへんのフリーランスが勝手に起業家の予備軍みたいな扱いになってて、ついでのようにお洒落なイメージがついてるだけみたいな。フリーランスって賃貸も借りづらいし、税金関係の申請も大変だし、そんなに認められてきた感覚ないよ。

⇒※この文章を清書する

6:実例を書く

実例を書くのも有効な方法です。過去の実例を書くことで、読者はより理解しやすくなります。

例:ちょっとしたアイデアで商品は売れ始めるのです。

⇒ちょっとしたアイデアで商品は売れ始めるのです。当時、売れ行きが良くなかったマックシェイクのストローを少し太くした結果、急に売り上げが上がったのは有名な話です。

7:SEOツールで見出しを調べる

思い切って文章に見出しを追加するのも手です。SEOツールで競合記事の見出しを調べて、執筆中の文章に追加できる見出しがあれば追加しましょう。勿論、追加するの見出しのアイデアや切り口だけにしましょう。決して見出しの中身の文章を盗用しないようにしましょう。

(例)ラッコサーチ(https://related-keywords.com/

8:テンプレートを作る

文章を書くのが早い人は、自分だけの「テンプレートを作る」をやっていることが多いです。例えば、文章の導入文(リード文)は似たような文章構成になりがちなので、イチから文章を作るのではなく、あらかじめテンプレートを用意しておいて、数字や固有名詞など、その文章の固有の言葉だけを置換することで、手早く導入文を作成することができます。テンプレートを用意しておくことで、簡単に文章を書くことができますが、固有名詞が置換されただけの文章が大量に存在することは、類似文章の大量作成という扱いになり、SEO的には良くないとされているので、多用すべき方法ではありません。

9:文章の勉強をする

これを言ってしまっては身も蓋もありませんが、文章が書けないということは「自分の文章力が足りていない」ということです。一旦、自分の文章力が足りていないことを認めて、執筆に関する勉強をしなおしましょう。勉強をするだけでなくたくさん本を読むことも重要です。この際、ネットやSNSの文章ではなく、書籍などの散文を読むようにしましょう。

10:得意な分野に文章を寄せる

自分の得意ではない題材について書かざるを得なくなった場合に使える手法です。ただし、このアイデアはかなりの荒業なので多用は控えましょう。特にライター業を始めたばかりのころの商業的な文章ではやるべきではありません。理由は、ライターが自分の得意分野に傾倒させた文章を書いてしまうと、クライアントが求める文章ではなくなり、信用を失ってしまうからです。自分の得意領域に引き寄せるのではなく、自分の知識量を増やして、執筆できる範囲を拡大するのが本質的な解決方法です。

しかし、覚えておいていただきたいのが、1つの分野を突き詰めていると、他の分野について執筆する際に役に立つことがあるということです。東京のカフェについて詳しいライターが地方のカフェについて記事を書く場合、東京のカフェと地方のカフェの違いについて書くことができるので、より地方のカフェの魅力を引き出せるかもしれません。自分の得意領域を活かして、他の領域の仕事を獲得し、記事執筆に活かすことはできるということなのです。

まとめ

今回は文章が思いつかないときに役に立つ方法を10個紹介しました。文章力というのは「考えた量」と「文章を読んだ量」の掛け算で身に付きます。文章力を鍛えたい場合、普段から「考えた量」と「文章を読んだ量」を増やすことが本質的な方法です。ただ、仕事で文章を書いている場合、どうしても文字数が足らず、苦労することがあるので、これらの10個の方法は最後の手段だと思って使うようにしてください。

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